グローバリゼーションと脱ガラパゴス化

LocMap_of_WH_Galapagos_Islands

「ガラパゴス」という言葉が一昔前に流行りました。

そもそもはガラパゴス諸島から取られたのですが、

他の島との接触がなく隔離された状態であった為

独自の進化を遂げた動植物が多く存在する環境です。

これを日本特有に進化した製品やサービスに結びつけて

ある種揶揄するような一面も大いにありました。

これ自体は日本という国が経済的に先進しているからこそ

良いも悪いも評価される対象であることは事実です。

 

ジャパンアズナンバーワンから始まり、

ジャパンバッシング、

そしてジャパンパッシング…。

zu02

今の中国もアメリカに肩を並べる勿論経済大国ですが、

1980年代の日本はその比ではない勢いがありました。

かじ取りを誤った結果、日本の影響力は衰えてしまいましたが、

戦後以降の懸命なモノ作りの過程が日本のガラパゴスを作り上げたと言っても

過言ではないと思います。

 

そもそも、何故にガラパゴスを否定的に考える人が多いのでしょうか。

確かに、携帯電話のSIMの仕組みは海外に行くと不便だと感じます。

でも、あくまで不便というだけで生活に支障をきたすわけではないと感じます。

にも関わらず、丁度今年からSIMフリー化が始まりました。

僕に言わせれば、何でもかんでも世界的な潮流に身を委ねる現代は

全ての面でつまらない時代だと感じます。

大が小を兼ねる、強い者が勝つというまさにアメリカ的な考え方が蔓延ることで

日本が本来大切にしてきた企業文化が失われつつあると感じます。

 

一番好ましくないのは、日本という市場は縮小するだけという前提で

海外ありきで物事を考えてしまうことだと思っています。

日本らしさ等が感じられない万人受けの製品の製造。

日本は税金が高いから海外へ拠点を移す等(今回の意図とは違いますが)

企業は利益を上げることが最重要課題ではありますが、

過度な海外志向には少し疑問を感じざるを得ません。

 

先に挙げたSIMフリー化で便利になったという人は多いことでしょう。

便利になることでそれまで不便に感じていたことが解消される。

言葉尻からしても当たり前のことではあります。

ただ、その「不便さ」も比較対象が無ければ分からないわけで、

そもそも不便にすら感じていなかった人もいたかもしれません。

 

何でもかんでも「便利」とか「イノベーティブ」という耳触りの良い言葉に乗せることで

成長が正しく、現状維持や衰退は悪だという風潮はあらゆるリスクを抱えています。

これまでその好例であったアメリカの貧富の差は今や日本でも急速に進んでおり、

「便利」の裏側にあるそのような負の側面すらもグローバリゼーションの波となって

浸透してしまっていると言えるでしょう。

ダウンロード

P.S.

一方で、日本の企業や文化を再評価する番組が増えているのは好ましいです。

とりわけ中零細企業のオンリーワンの製品は大変貴重です。

戦後の日本教育で決定的に欠落していた部分を改めて知る機会が多いことは、

今の世代だけでなくこれからの世代にも意義深いものと思っています。