中小企業のビジネスマインド

1年前になるがとあることで知り合ったメーカーの社長にお話を伺ってきた時の話。その会社はニッチ製品の製造ビジネスで業績を伸ばしており、大変為になる話だった。その時の内容を簡単にまとめると以下のようになる。

①オンリーワンビジネスによる価格決定権の自由度の高さ

とかく現在のビジネスではどの業界でもライバルとしのぎを削るのが当たり前となっており、それは結果的には価格競争になってしまう。その為利益が目減りすることは否めず、それに耐えられない企業が淘汰されていく世の中。しかしながらこの企業は、普通は目をつけないようなジャンルで製品を製造しており、確かに聞いてしまえば「あぁ、なるほど。需要はありそうだ。」と感じるものの、高い製造コスト等のリスクを乗り越えて軌道に乗せたことは先見の明があると言わざるを得ない。

そして、そのオンリーワンの製品であるが故にお客から言い値を言われることも少なく、ある程度利益を上乗せして価格設定することができるとのこと。人の二番煎じのビジネスが横行する世の中で、このビジネススタイルは本来すべき商売であると痛感した。現在僕自身が行っているそれは、誰でもできるようなこと。それをどれだけ自分だけしかできないオンリーワンのそれに変革できるかが成功の階段を上る術なのだろう。

②カイゼン~身の回りのコスト意識~

これ自体はトヨタ方式そのものである。例えるなら、もう絞れないだろうという雑巾をまだ絞り続ける位の気概を持つということ。これは悪く言うと取引先や下請け等に無理を強いることで、憎まれっ子になる可能性はある。けれども、コスト意識を持つことは当たり前であるし、更にその企業があるからこそ彼らも食いつなげているわけで、やはり重要なことだと思う。僕自身のビジネスは、せいぜい運送業者と価格交渉をする程度ではあるが、それ以上に自分自身のスタイルに無駄が無いかを再確認する必要があると感じている。

③痛み分け

相手が明らかに悪い場合、自分は悪くないので相手を非難してしまう。でも、それをすると遺恨が残ってしまうリスクがある。この社長曰く、例えば何年も経った製品のクレームを指摘したユーザーと代理店が居た場合、本来であればそんなクレームは受け付けないものだが、敢えて3者で痛み分けを打診し、大概の場合はそれを飲んでくれるらしい。なるほど、そうすれば無下に断ってその後注文が来なくなるリスクも減る。ちょっとの負担で済むこのバランス感覚は見習うべきことだと感じた。ただ、併せて言われたこととして、「クレーマーはいつまでもクレーマー」。これに関しては私も身を以て同意します笑

一番印象的だった言葉に、こちらも商売をしているにも関わらず、納品後必ずお客様から喜ばれる。こんなことはそうないと思う、と。心から素敵だなと感じる。そして僕もそれに負けないように自らを磨くと同時に、そんなwin-winなビジネスをいつか実現できればと思っている。