TPPと貿易業の関係性

TPPが締結されて日が浅いですが、意外と気に留めていない人も多いんじゃないかなと推測します。 一消費者の視点だと、海外の商品の税金が安くなる⇒結果、小売価格が下がる この位にしか捉えていないのではないでしょうか。 勿論、生産者の立場だと輸入品が驚異的なライバルになるわけで、 これまで以上に競争力をシビアに考えなければならないと言えるでしょう。 一方で製造メーカーは製品の輸出で利益が上積みできるチャンスになるわけで、 彼等にとってはメリットしか無いように感じます。 tpp-540x380 さて、僕のような貿易業者としてはどのように捉えるべきでしょうか。 正直なところ、あんまり影響ないのかなというのが正直なところです。 輸入に関して言うと、TPPを通じて関税が低くなるもしくは撤廃になるのは食物が大半です。 なので生鮮品の貿易業者はウハウハなのかもしれませんが、僕のような加工製品専門の場合は 特にプラスになる部分は無いのかなと感じます。 仮に生鮮品の輸入を始めようと思ったところで植物検疫等乗り越える障壁があまりにも高く、 資金によほど余力が無いと参入するのは難しいです。 まして、国内生産品ですら食の安全でトラブルが多い昨今ですので、 万が一輸入した食物で事故が起きようものなら首を吊らなければならない次元でしょう。 僕にはそこまでのリスクを負うお金も勇気もございません笑   ただ、メリットもない代わりにデメリットもないかなと思っていたところ、 先日図書館で借りたTPPに関する本で「げげっ」と思う箇所がありました。 皆さんは並行輸入品というのをご存知でしょうか? 並行輸入品とは各種ブランドの正規取扱品に相対する総称で、 簡単に言うと現地のお店で買って輸入した商品を意味します。 例えばアパレルや鞄等は百貨店のテナントやセレクトショップで売られている物の多くが 並行輸入品といっても間違いではないでしょう。 正規取扱品に該当するのは例えばCoachであればCoachの○○店だったり、 あとはコムサデモードの総代理店であるFive Foxのようなアパレル商社のルートで流通する品々になります。 で、米国がそういった並行輸入品の輸出を法律でSTOPしようとしているらしく、 もしそれが全面的に適応されてしまうと、海外のブランド品の並行輸入が全くできなくなるわけです。 僕はどこかの特定のブランドを取り扱っているわけではないのでそこまえ大事ではないですが、 一貿易事業者ならびに中堅商社で一定の資金を投じて並行輸入をしている立場からすると死活問題でしょう。   ただ、果たしてそれが現実的になるとも個人的には思いません。 結局のところ、メーカーからすると販路が多ければ多いほど良いわけで、 ましてオンラインこそが今後唯一伸び得る現状を考えると並行輸入を禁止したら メーカーこそも死活問題になってしまうでしょう。 先程販路と書きましたがこの販路って本当に奥深くって、 例えば、Amazonで○○円で売れる商品がヤフオクだと全然安かったり、 逆に楽天とかだと他に売っている人が居ないので高値で売れちゃうなんてことも多いです。 つまり、そのサイト毎に購入者の層が異なるわけで、この基本線を外してしまうとまさに機会損失です。 従って、米国がNO 並行輸入に動いたとしても、メーカーが「それはないでしょ」と言うのが関の山です。   そもそも、せっかく貿易の円滑化の為にスタートするTPPを通じて正攻法以外を禁止するのは変な話です。 確かに邪道といえば邪道なのかもしれませんが、そんなことを言っていたら新たなブランドも育ちません。 ロットが多い分安く仕入れて売ることができる総代理店に対抗して、色々試行錯誤を経ながら頑張る (零細)並行輸入業者があってこそグローバルビジネスだと僕は思っています。 adv01 編集後記:母の逝去を通じて、つくづく僕は宗教観に乏しいことを痛感しています。 幼い頃から仏壇を拝んでいたことも何のためなのか、もしくは人が亡くなってから49日までの間 何をするのか等ろくに考える機会もないまま年を重ねていたのだなと反省しています。 日本人は無宗教ということは良く言われますが、実は身近な存在であることが欠落している事実。 また、宗教というとオカルトを思い浮かべるステレオタイプな考えが日本人には多いことも災いし、 心のよりどころとしての宗教観を持って然るべきだと僕は本当に思っています。 勿論、宗教にすがらせてもらう以上はその為に日常の行いが大切になるでしょうから、 「徳を積む」意識を持ってこれからの残りの人生を歩んでいきたいと思います。 ※最近スピリチュアルな本を結構読んでいて、1つの考えとして知っておく価値はあるなと感じます。 これはという本が有ればまた紹介しようと思います!