こんな方におすすめ
- 副業で堅実に収入を増やしたい人
- ギャンブル的な副業に疲れた人
- 長期的に続けられる副業を探している人
中国輸入は副業として本当に成り立つのか。
「もう稼げない」「オワコンだ」といった言葉を、
ここ数年、何度も見聞きしてきました。
確かに、円安、国際情勢、人件費の上昇など、
以前とは環境が変わっているのは事実です。
そのため、これから始める人にとっては
「今さら中国輸入をやる意味があるのか?」
と不安になるのも無理はありません。
私自身は、2009年頃から副業として輸入ビジネスに関わり、
欧米輸入、中国輸入、さらにはベトナムでの製造ビジネスまで、
一通り経験してきました。
うまくいったこともあれば、
完全に失敗したこともあります。
だからこそ、今回は
「夢のある話」や「煽り」ではなく、
構造と現実、そして実体験ベースで
中国輸入が副業に向いているのかを整理してみたいと思います。
結論から言えば、
中国輸入は今でも副業として成立する
ただし、やり方と期待値を間違えなければ、という前提つきです。
目次
中国輸入を始める前に経験した、欧米輸入という第一歩
私が最初に輸入ビジネスに触れたのは、今から16年ほど前、2009年頃でした。
当時は「中国輸入」という言葉自体が、今ほど一般的ではなく、
副業で輸入をやる人の多くは、欧米輸入から入っていた印象があります。
私自身も例外ではなく、
アメリカやヨーロッパのECサイトを使って商品を仕入れ、
日本で販売する、いわゆる「輸入転売」からスタートしました。
仕入れた商品は、当時映画で流行っていたキャラクターグッズ。
フィギュアやぬいぐるみのような、
日本でも需要が分かりやすいジャンルです。
ただ、今振り返ると、
当時の私は「ビジネス」という意識はほとんどなく、
やっていたのは単なる作業でした。
・仕入れて
・売って
・終わり
利益計算も曖昧で、
在庫管理や再現性のある仕組みなど、まったく考えていません。
それでも、この経験が大きかったのは、
「自分の手で商品を仕入れ、売上が立つ」という
0→1の体験ができたことです。
この「一度やってみた」という感覚が、
後に中国輸入へ進む心理的ハードルを
大きく下げてくれたのは間違いありません。
数ある副業の中で、中国輸入が持つ圧倒的な強み
これまで私は、中国輸入だけでなく、
さまざまな副業・ビジネスに手を出してきました。
アフィリエイト、せどり、本の転売、
SNSやブログを使った情報発信。
古物商の資格も取得し、
「モノを売る」という分野は一通り経験しています。
その中で、中国輸入の強みは何かと聞かれたら、
迷わず「価格差」と答えます。
日本は確かに物価が安い国です。
百円ショップが当たり前に存在し、
300円ショップや低価格飲食店も豊富です。
それでも、中国との製造コスト差は、
依然として大きな開きがあります。
これは、日本の国力が落ちたから、
という単純な話ではありません。
中国は、長い時間をかけて
「大量生産を前提とした工業国家」として
仕組みを完成させてきました。
工場、労働者、物流、原材料調達、
すべてが「作るため」に最適化されています。
日本で同じことをやろうとすると、
人件費、土地代、時間、すべてが合わない。
これは努力や工夫で埋められる差ではありません。
この構造的な差がある限り、
中国輸入の価格優位性は簡単には崩れません。
ベトナム製造に挑戦してわかった「中国の代替が難しい理由」
中国一強の状況が続く中で、
次の製造拠点として注目されたのがベトナムでした。
私自身も、約7〜8年前、
ベトナムでの製造ビジネスに関わる機会がありました。
当時は「脱中国」という流れがあり、
中国の人件費上昇を背景に、
ベトナムへ生産を移せばコストメリットが出る、
そう考えられていた時代です。
実際、現地を訪れると、
森林資源も豊富で、木材加工には向いている印象がありました。
しかし、現実はそう甘くありませんでした。
最大の問題は、
安定した生産が続かないことです。
ある程度の数量までは作れる。
しかし、百円ショップなどが求める
「毎回同じ品質・同じ数」を
継続的に出すことができない。
さらに品質面でも、
色ムラ、木材特有の斑点、
日本側から見ると「カビに見える」部分など、
クレームにつながる要素が多くありました。
結果として、サンプル段階で何度もやり直し、
最終的には廃盤という判断になります。
この経験を通じて感じたのは、
中国が持つ「安定して大量に、同じものを作る力」は、
簡単に真似できるものではない、という事実でした。
中国輸入はオワコンにならないと断言できる理由
中国輸入がオワコンだと言われる背景には、
円安、国際情勢、賃金上昇など、
いくつかの要因があります。
しかし、それらを踏まえた上でも、
中国輸入がすぐに終わるとは考えにくい、
というのが私の結論です。
なぜなら、中国はすでに
「世界の工場」として完成しているからです。
国土の広さ、人口規模、
地方を含めた賃金水準、
そして何より、生産と物流の一体化。
これらがすでに仕組みとして回っています。
他国で同じことをやろうとすると、
どこかで必ず無理が出ます。
仮に人件費が安くても、
物流が弱い、品質が安定しない、
政治的リスクが高いなど、
必ず別の問題が出てきます。
パンデミックのような例外的な事態を除けば、
中国輸入という構造そのものが
簡単に崩れるとは考えにくいのが現実です。
まとめ
では、副業という観点で見たとき、
中国輸入は今でも現実的なのか。
結論から言えば、
「小遣い稼ぎ〜副収入」レベルなら、今でも十分可能です。
月に5万円、10万円程度を目指すのであれば、
無理な拡大や大量仕入れは必要ありません。
・10〜20万円程度仕入れる
・25万円前後で販売する
・諸経費を差し引いて利益を残す
このモデルは、今も成立しています。
重要なのは、
「一気に稼ごうとしないこと」です。
副業である以上、
本業の時間や体力を削りすぎると続きません。
中国輸入は、
商品リサーチや仕組み作りさえできれば、
比較的再現性が高いビジネスです。
仮想通貨やFXのように、
相場次第で一瞬で失うリスクと比べると、
かなり現実的で堅実な選択肢だと感じています。
中国輸入はオワコンか。
この問いに対する私の答えは、
**「副業レベルであれば、まったくオワコンではない」**です。
その理由は単純で、
中国という国が持つ生産構造が、
すでに完成形に近いところまで出来上がっているからです。
国土の広さ、人口、賃金水準、
大量生産に最適化された工場と物流網。
これらを同時に満たせる国は、
現時点では他にほとんど存在しません。
ベトナムなど、代替候補とされた国でさえ、
「安定して・大量に・同じ品質で作る」という点では、
中国の壁を越えられていないのが現実です。
もちろん、本業として大きく稼ぐとなれば、
話はまったく別になります。
競争も激しく、資金力や戦略も必要になります。
しかし、副業として
「月に数万円〜10万円程度の収入を増やしたい」
という目的であれば、
中国輸入は今でも十分に現実的な選択肢です。
重要なのは、
・一気に稼ごうとしないこと
・価格差だけに期待しすぎないこと
・リサーチと法規制を軽視しないこと
この3点を守れるかどうか。
中国輸入は、
一発逆転のビジネスではありません。
ですが、堅実に積み上げる副業としては、
今後も形を変えながら続いていくと、私は感じています。