こんな方におすすめ
- これから1688で仕入れを始めようとしている人
- 中国輸入に興味はあるが失敗が怖いと感じる人
- 通関や法律でトラブルを避けたい人
1688は、中国国内向けの巨大卸売プラットフォームです。
価格だけを見れば、正直「宝の山」に見えるでしょう。
しかし、実際に1688を使って輸入を始めた初心者の多くが、同じところで失敗します。
しかもその失敗は、「ちょっと損した」では済まないことが多い。
・商品が届かない
・税関で止まる
・販売できない
・クレームが止まらない
この記事では、**1688初心者がやりがちな“致命的ミス”**を、実務目線で整理します。
「なぜ失敗するのか」「どこを見落としがちなのか」を知るだけで、無駄な損失はかなり防げます。
目次
「安さ」だけで商品を選ぶのが最大の罠
1688初心者がまずやってしまうのが、
**「とにかく安い商品を探す」**という行動です。
価格を見た瞬間、
「これ、日本で売ったら利益出るな」
と計算してしまう気持ちはよく分かります。
ただし、その判断はほぼ確実に早すぎます。
1688の商品価格が安い理由は、
単純に「仕入れに向いているから」ではありません。
・最低グレード前提
・検品コストを一切かけていない
・国内業者向けのまとめ売り
・不良率を織り込んだ価格
つまり、
安い=問題が起きても文句を言わない前提
という世界観で成り立っています。
日本で販売する場合、
・検品
・返品対応
・顧客クレーム
これらは避けて通れません。
安さだけで選ぶと、
結果的に
「売れない在庫」
「処理に困る商品」
「値下げしても動かない在庫」
を抱えることになります。
1688では、
価格ではなく「リスク込みで成立するか」
この視点がないと、安さはただの罠になります。
取引相手を「信用しているつもり」になっている
1688では、
店舗の評価、取引年数、認証マークなどが表示されます。
初心者ほど、
「評価が高いから安心」
「長くやっているから大丈夫」
と、日本のEC感覚で判断しがちです。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
1688は、
中国国内業者同士の取引文化が前提です。
・多少の不良は自己処理
・仕様違いは交渉前提
・説明と実物が違っても話し合い
・返金は“気分と関係性”次第
つまり、
「評価が高い=日本基準で誠実」
ではありません。
初心者が
「ちゃんとしているはず」
「プロなんだから間違えない」
と期待するほど、ズレが大きくなります。
重要なのは、
信用するかどうかではなく、
裏切られても困らない設計かどうか。
信用ではなく、
・数量を分ける
・サンプルを取る
・最悪捨てられる金額に抑える
このように、
リスク前提で付き合う感覚がなければ、
1688の取引は危険です。
商品説明を「読んだつもり」で終わらせている
1688の商品ページは、
日本のECサイトと比べると、
かなり情報が雑なケースが多いです。
初心者がやりがちなのは、
・写真だけを見て判断
・翻訳ツールでざっと読む
・細かい中国語を流す
この状態で仕入れると、
ほぼ確実にどこかでズレが出ます。
特に危険なのが、
・规格(規格・サイズ条件)
・材质(素材・成分)
・注意事项(使用上の注意)
ここには、
「小さく書かれた前提条件」
「クレーム回避用の一文」
が含まれていることが多い。
たとえば、
・写真はイメージです
・色味は実物と異なる場合があります
・手作業のため誤差があります
これを見落とすと、
「話が違う」と思った時点で
すでに手遅れです。
1688では、
読まなかった側が悪い
という扱いが基本。
「読んだつもり」は、
輸入では
「読んでいない」と同じです。
「日本で売れるか」を考えずに仕入れている
1688の商品は、
あくまで中国国内向けに設計されています。
そのため、
・日本の法律
・日本の消費者感覚
・日本の販売常識
を前提にしていない商品が普通に並んでいます。
初心者は、
「日本でも売れそう」
「見た目は問題なさそう」
と感覚で判断しがちですが、
ここが非常に危険です。
特に注意すべきなのが、
・薬機法
・食品衛生法
・PSE
・PSC
・景表法
これらは、
知らなかったでは済まされません。
仕入れられても、
・販売不可
・表示変更不可
・修正コストが高すぎる
というケースも多い。
1688では、
「日本で売れる商品か」ではなく、
「中国で流通できる商品か」
が基準です。
この視点のズレを理解しないまま仕入れると、
在庫は“資産”ではなく“負債”になります。
物流・通関を「後回し」にしている
初心者が軽視しがちなのが、
物流と通関です。
多くの人が、
「商品が決まってから考えよう」
「とりあえず日本に送れば何とかなる」
と考えます。
しかし現実は、
ここで詰むケースが一番多い。
・想定外の関税・消費税
・必要書類が揃わない
・商品説明が曖昧で通関不可
・フォワーダーに断られる
特に1688の商品は、
輸出前提で作られていないため、
書類が雑、または存在しないこともあります。
その結果、
・通関で止まる
・追加費用が発生する
・最悪、廃棄
という流れになります。
本来は、
商品選定と同時に
「どうやって日本に入れるか」を考える
これが正しい順番です。
物流と通関を後回しにするほど、
仕入れはギャンブルになります。
まとめ
1688は確かに魅力的な仕入れ先です。
ですが、**初心者ほど“罠が見えにくい”**のも事実。
致命的なミスの多くは、
・安さ重視
・信用しすぎ
・確認不足
・日本視点の欠如
この4点に集約されます。
「知らなかった」では済まされないのが輸入ビジネス。
1688は使い方次第で武器にも、爆弾にもなるプラットフォームです。