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中国輸入で私が「もっと早く知りたかった」と思う5つのこと|15年やって分かった仕入れの現実

中国輸入貿易15年 内山剛

中国輸入販売歴10年目。41歳。Amazon、楽天他サイトにて販売。最高月商280万円。

新卒で業界3位の通関業者(フォワーダー)入社。某大手ロボットメーカーや某超有名化粧品メーカー等担当し幅広い経験。

転職後、輸出担当やHP制作を経て独立。某大手100円ショップの卸売業者との縁があり、中国やベトナムに滞在し現在に至る。

詳しくは代表プロフィールをご覧ください。

こんな方におすすめ

  • 中国輸入を始めて、実際に商品を仕入れ始めた人
  • OEMや大量仕入れを考えている人
  • 中国輸入を副業ではなく、長く続けられる事業にしたい人

私は中国輸入や中国企業との取引に約15年間関わってきました。

振り返ると、中国輸入を始めたばかりの頃と今とでは、見るポイントがかなり変わっています。

最初の頃はどうしても、

「中国ではいくらで買えるのか」

「日本ではいくらで売れるのか」

「何個売れそうなのか」

という部分に目が行きます。

これは当然だと思います。

 

輸入ビジネスなのですから、安く仕入れて高く売ることは基本です。

しかし15年続けてきて思うのは、

本当に重要なことは商品ページにはほとんど書かれていない

ということです。

例えば、

「工場ができますと言ったから安心」

「サンプルが良かったから量産も大丈夫」

「商品原価が安いから利益が出る」

「日本まで届いたから問題なく販売できる」

「在庫は資産だから持っていても問題ない」

 

私は今なら、これらをそのまま信用しません。

中国語ができても、中国企業と直接やり取りできても、輸入や通関についてある程度知っていても、

実際に商品を仕入れて販売してみなければ分からないことがあります。

そこで今回は、よくある

「中国輸入初心者が知っておくべき5つのポイント」

ではなく、

私自身が中国輸入を15年経験して、「これはもっと早く理解しておきたかった」と感じる5つのこと

を書いてみたいと思います。


営業担当の「できます」と、工場が本当に作れることは別

これは中国企業と長くやり取りしてきて、かなり重要だと感じていることです。

仕入先へ商品の仕様について質問すると、

「できます」

「問題ありません」

という返事が返ってくることがあります。

中国語で直接確認していても同じです。

こちらとしては、

「中国語で細かく説明したし、相手も理解している。これなら大丈夫だろう」

と思います。

 

しかし、ここで気をつけなければなりません。

あなたと話している人が、実際に商品を作る人とは限らないからです。

営業担当者。

貿易担当者。

ECサイトのチャット担当者。

工場の製造担当者。

品質管理担当者。

実際の取引では、何人もの人を通して情報が伝わることがあります。

つまり、

私 → 中国側担当者 → 工場担当者 → 製造現場

というように情報が流れていきます。

 

この途中で認識が少しずつ変わることがあります。

例えば私は、

「この部分を5mm短くしてください」

と伝えた。

担当者からは、

「分かりました」

という返事が来た。

しかし量産品を見ると変わっていない。

こうした場合、

「中国語が通じなかった」

とは限りません。

担当者には伝わっていた。

しかし製造現場まで正確に伝わっていなかった。

ということも考えられます。

 

だから今の私なら、

言葉で確認して終わりにはしません。

写真に矢印を付ける。

寸法を数字で書く。

変更部分を図面にする。

サンプルを作る。

量産前の写真を送ってもらう。

こうした確認を重ねます。

特にOEM商品では、

「理解しましたか?」

より、

「完成するとどうなるのかを実物で確認する」

ことの方がはるかに重要です。

中国語ができれば有利なのは間違いありません。

しかし15年やって分かったのは、

中国語力よりも『認識のズレを残さない仕組み』の方が重要

だということです。

もっと早くこの感覚を持っていれば、無駄な確認や認識違いをかなり減らせたと思います。


サンプルが完璧でも、量産品が同じとは限らない

これも中国輸入初心者だった頃に、もっと強く意識しておきたかったことです。

新しい商品を仕入れるとき、

「まずサンプルを取りましょう」

と言われます。

これは正しいです。

私もサンプル確認は非常に重要だと思っています。

しかし、ここにはもう一段階あります。

それは、

サンプルが良かったからといって、量産品もすべて同じ品質になるとは限らない

ということです。

 

例えばサンプルを1個作る場合。

工場側も丁寧に確認できます。

素材も選べます。

縫製や加工も一つずつ確認できます。

しかし100個、500個、1000個と作る場合は状況が変わります。

生産ラインに乗る。

作業する人が変わる。

材料のロットが変わる。

一部工程を別会社へ外注する。

納期を急ぐ。

こうした要素が加わります。

すると、

サンプルは非常に良かったのに、

量産品では、

縫製にばらつきがある。

色味が微妙に違う。

傷が多い。

梱包方法が違う。

部品の取り付け位置がズレている。

ということが起こる可能性があります。

 

特に私が重要だと思うのが、

「どこまでなら正常品なのか」を先に決めること

です。

日本人側は、

「普通これくらいは揃っているでしょう」

と思っている。

中国側は、

「使用には問題ないので正常品です」

と思っている。

この認識差がトラブルになります。

例えば革製品でも、

小さな傷。

色ムラ。

縫製。

コバ処理。

こうした部分をどこまで許容するのかによって、不良率は大きく変わります。

大型商品でも同じです。

少し縫製がズレている。

生地に小さな汚れがある。

収納袋のサイズが微妙に違う。

こちらが不良だと思っても、工場側では良品扱いということがあります。

 

だから、

サンプル確認=品質管理完了

ではありません。

本当に大切なのは、

サンプル確認。

量産仕様の確定。

検品基準の共有。

量産後の確認。

この流れです。

これは、実際に商品を作ってみなければなかなか分からない部分だと思います。


商品より「箱の大きさ」で利益が決まることがある

これは私が中国輸入をしていて、もっと早く徹底的に意識すればよかったと思うポイントの一つです。

初心者の頃は、

商品を見るとき、

「1個いくらか」

を見ます。

例えば、

商品原価1,000円。

日本で5,000円。

これなら利益が出そうだ。

と考えます。

 

しかし長く輸入をやっていると、

商品原価を見る前に、

重量と梱包サイズ

を見るようになります。

特に大型商品では、この差が非常に大きいです。

例えばテントのような商品。

中国での商品原価だけを見ると魅力的でも、

梱包すると、

長い。

重い。

体積が大きい。

となれば、国際輸送費が一気に上がります。

さらに日本へ届いて終わりではありません。

購入者へ発送する国内送料もあります。

場合によっては、

「商品代より物流費の方が経営を左右する」

という状況になります。

 

ここで重要なのは商品そのものだけではありません。

例えば工場へ、

「この箱をもう少し小さくできませんか?」

「収納方法を変えられませんか?」

「部品を本体の中へ入れられませんか?」

「梱包を2箱から1箱にできませんか?」

と相談することで、物流費が変わる場合があります。

これは商品リサーチツールを見ているだけではなかなか分かりません。

中国輸入では、

商品設計と同じくらい梱包設計が重要

なのです。

 

小物でも同じです。

商品自体は数百円。

しかしケースが大きい。

パッケージが無駄に厚い。

一箱に入る数量が少ない。

こうした理由で国際送料が上がることがあります。

50円の値下げ交渉を30分するより、

梱包サイズを20%小さくする方が利益に効く

場合もあります。

これは中国輸入をある程度続けてから分かってくる、かなり実務的な部分だと思っています。


「税関を通った」と「日本で売っていい」は同じ意味ではない

私は輸入業務や通関に関係する仕事にも関わってきたため、この点は特に重要だと感じています。

中国輸入を始めたばかりの人は、

商品が日本へ到着して、無事に通関されると、

「これで問題なく販売できる」

と思いやすいです。

しかし、

輸入できたことと、日本国内で問題なく販売できることは別です。

ここは非常に重要です。

税関を通った。

宅配便で商品が届いた。

だから大丈夫。

とは限りません。

商品によっては、日本国内で販売するときに確認すべき規制や表示があります。

知的財産権の問題もあります。

ECモール独自の販売ルールもあります。

 

つまり中国輸入では、

① 中国から購入できる

② 日本へ輸入できる

③ 日本国内で販売できる

④ Amazonやその他ECモールで販売できる

これらは全部同じではありません。

私は輸入の仕事にも関わってきたからこそ、

「通関できるか」だけを見るのは危険

だと感じています。

逆に言えば、

商品を仕入れる前に、

「この商品はどんな法律に関係するのか」

「表示は必要なのか」

「販売時に何か条件はあるのか」

まで調べる。

このひと手間だけで、かなり大きなトラブルを防げることがあります。

 

私自身、

商品を探していて、

「これは面白そうだ」

と思うものは今でもあります。

しかし最近は、

売れるかどうかより先に、

「これ、輸入販売するのに何か面倒なことはないか?」

と考えます。

15年前と比べて最も変わった部分の一つかもしれません。


大量在庫は「資産」ではなく、動かなければただの固定された現金

最後は在庫です。

これは現在でも非常に重要だと感じています。

輸入ビジネスでは、たくさん仕入れるほど単価が安くなります。

例えば、

100個なら500円。

500個なら400円。

1000個なら350円。

こんな価格を提示されれば、

「どうせ売るなら1000個仕入れた方が得ではないか」

と思います。

 

私もこの感覚はよく分かります。

しかし、ここには大きな落とし穴があります。

1000個仕入れた瞬間、

現金が商品になります。

そしてその商品は、

売れなければ現金には戻りません。

例えば1個350円の商品を1000個仕入れる。

商品代だけで35万円です。

500円で100個仕入れるなら5万円です。

1個あたりでは150円も高い。

 

もしその商品が50個しか売れなかったらどうでしょうか。

1000個仕入れた人は950個残ります。

100個仕入れた人は50個残ります。

単価だけを見れば1000個の方が圧倒的に有利です。

しかし、

事業全体で見れば100個仕入れた方が圧倒的に安全

ということがあります。

さらに在庫には、

保管場所。

劣化。

流行。

競合。

モデルチェンジ。

販売価格の下落。

というリスクがあります。

 

レザー商品のような比較的小さな商品でも、数量が増えれば在庫になります。

大型テントのような商品なら、一個の在庫が占めるスペースや金額も大きくなります。

だから最近は、

「いくら安くなるか」

より、

「何個なら現実的に売り切れるか」

を重視します。

そしてもう一つ重要なのが、

MOQをそのまま受け入れないことです。

工場から、

「最低500個です」

と言われても、

「200個では無理ですか?」

「単価を少し上げてもいいので100個ではどうですか?」

と聞いてみる。

意外と交渉できる場合があります。

中国輸入で必要な交渉は、

値段を下げる交渉だけではありません。

 

私はむしろ、

数量。

納期。

梱包。

仕様。

支払条件。

こうした部分を交渉する方が、事業を守るうえでは重要だと思っています。

単価350円を300円にする交渉より、

1000個のMOQを300個にする交渉の方が、

結果として自分の資金を守ってくれることがあります。

これはもっと早く理解しておきたかったことです。


15年やって、商品を見る場所が変わった

中国輸入を始めた頃は、

商品ページを見ると、

価格。

見た目。

日本での販売価格。

に目が行きました。

今は少し違います。

 

商品を見た瞬間、

「梱包サイズはいくつだろう」

「重量はいくらだろう」

「素材は何だろう」

「販売するうえで規制はないだろうか」

「不良が出やすそうな構造ではないか」

「最低ロットはいくつだろう」

「売れなかった場合、この在庫をどうするか」

ということを考えます。

 

面白い商品を見つけても、

すぐに、

「売れそう」

とは考えなくなりました。

むしろ、

「どこで事故が起きそうか」

を見るようになりました。

一見するとネガティブです。

しかし中国輸入を長く続けるなら、この感覚は非常に重要だと思います。

利益を最大化することより先に、

損失を限定する。

トラブルを事前に減らす。

問題が起きても立て直せる数量にする。

私はこれが、中国輸入を長く続けるための重要な考え方だと思っています。

まとめ|もっと早く知りたかったのは「売れる商品の探し方」ではなかった

中国輸入を15年続けてきて、

「もっと早く知っておけば良かった」

と思うことを5つ挙げるなら、

1.営業担当の「できます」と工場が実際に作れることは別

2.サンプルが良くても量産品質まで保証されるわけではない

3.商品価格より梱包サイズが利益を左右することがある

4.税関を通ることと日本で販売できることは別

5.大量在庫は動かなければ資産ではなく固定された現金

この5つです。

 

どれも、

「中国輸入で売れる商品5選」

のような派手な話ではありません。

しかし、私自身が長く中国輸入に関わってきて感じるのは、

こういう地味な部分ほど、実際の利益や損失を大きく左右する

ということです。

中国語ができる。

中国から安く仕入れられる。

良い商品を見つけられる。

もちろん全部大切です。

 

ただ、それだけでは足りません。

工場へ正確に伝える。

量産品質を確認する。

物流費を計算する。

輸入・販売条件を調べる。

在庫を持ちすぎない。

こうした一つ一つの確認が、中国輸入というビジネスを支えています。

15年間やってきた今、

私が中国輸入初心者の自分へ一つアドバイスするとすれば、

「安い商品を探す時間と同じくらい、失敗する可能性を探せ」

と言うと思います。

売れる商品を一発で当てることより、

大きな失敗を避けながら何度も仕入れを続ける。

結局、それが中国輸入を長く続ける一番現実的な方法だと感じています。

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中国輸入貿易15年 内山剛

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転職後、輸出担当やHP制作を経て独立。某大手100円ショップの卸売業者との縁があり、中国やベトナムに滞在し現在に至る。

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